マイルド生活スーパーライト / 青色讃歌 / 仮り住まい 丹下健太
コロナの影響で家で引きこもる生活を続けて早4ヶ月。
図書館の利用が再開されましたので、久しぶりに本を借りて読んでみました。
感想というほどのものは書けていませんが、記録を残していきます。
今回は丹下健太さんの本を3冊ほど読ませていただきました。
「マイルド生活スーパーライト」
・手に取った理由
タイトルに惹かれたから
・借りた理由
図書館で試しに読んでみたところ読みやすかったから
・本の内容
派遣社員であるズボラな男性のお話。空気は読むものの相手を思いやることはしない彼の恋・仕事・人付き合いの話。
・感想
話し言葉のように読みやすい、文字数も少なく一日で読めてしまう。スーパーライトは本の内容だけではなく本そのものを指しているのかもしれない。
彼女に「あなたとの未来が見えない。見えていたものが見えなくなった。」と言われる主人公。この言葉から関係を修復するのは到底無理な話だが、恋愛脳である私はどこかで修復されるのではと期待したが、そんなことは無かった。
駄目な男には先は無いよという警告とまでは行かないが、こういう人もいるのだなと教えてくれる本であった。
・総評
読みやすく、面白い場面もある。終盤はただただつまらない。
「青色讃歌」
・手に取った理由
同じ作者の本を何冊か読み比べたかったので
・本の内容
自分を表現することが下手な彼の自分探しと猫探しを照らし合わせた話。
・感想
物語の本筋は一貫として自分と猫を探すこと。自分を探すことは直接書かれているわけではないが、猫を探している中で自身の置かれている境遇で合ったり人間関係を洗い出し見つめなおしている。
今思えば猫を探すのを億劫だった初期は自分のことを見直すのが億劫だったのではないか。
後味は全てが良いというわけではないが、彼が見つけられたものがあってスッキリするところもある本であった。
・総評
読みやすい、読ませる本。
「仮り住まい」
・手に取った理由
同じ作者の本を何冊か読み比べたかったので、表紙が気にいった
・本の内容
ひょんなことから期間限定で住むことになった家の住人と人間関係の話。
・感想
好きなところだけを見ていては本質的には好きではない。好きなのだと錯覚しているだけ。そんなことを比喩的に教えてくれる話。物語全体が恋の話をしているわけではなく、あくまで人間関係やその比喩をを語っている。その中で自分の気持ちを見つめて先に進む話。
・総評
後味が良かった。同じ作者の本の中で一番面白かった。